男性の育児休業

 今年秋からは「産後パパ育休」制度も始まって、子育てに関する制度にもより大きな関心が集まっています。私の勤務先や給与担当会社でも育休の取得を検討する男性社員が多くなり、制度の説明をする機会も増えました。面談をしていると「自分と奥さんの実家両方の考え方の板挟み」になっていたり、本当は長く休みたいのだけれど「仕事や会社においていかれるのが心配」と話す方もいて、考え方や事情がいろいろあるものだと思います。
 しばらく前にお話した社員さんは、育休取得を希望しながらも休業中の給付金制度についてよく分からなかったので収入面についてとても心配していました。この社員さんが心配するのも無理はなく、育休中のお金の話は、雇用保険・健康保険・厚生年金・所得税・住民税がからんで、複雑で分かりにくくなっています。通常の給料に比べれば金額は確かに下がるけれど雇用保険からの育児休業給付金があり、社会保険料の免除制度があることも説明して、資料もお渡ししました。その時は「家族でよく相談します」ということでしたが、結果1年間の休業に入られました。
 これまで、育休を取得するのは女性社員がほとんどで、男性社員は短期間の取得が多かった会社なので、今回の本格的な育休取得があったことはとても画期的な感じがあります。いつか年月が経って、「あの時、会社の社労士さんに説明してもらった」と覚えておいてもらえるでしょうか。安心して休業に入ってもらうため、こういうことをわかりやすく説明するのも「勤務社労士」の仕事だと思っています。
 子供は大きくなれば、自然に親から離れていくもの。日ごとに成長するわが子の様子を見ながら一緒に時間を過ごすことはとてもかけがえのないことですし、出産直後のお母さんの身体をいたわり一緒に育児をする・・・今回の制度改正をきっかけにしてそんな考え方がもっと広まってほしいものです。

投稿者プロフィール

野 博幸
野 博幸社会保険労務士
高校卒業後、地元の信用金庫勤務を経て27年間職業ドライバーとして貸切バスやトレーラー運転業務(主に石油製品・液化天然ガス)に従事。2019年、社会保険労務士試験合格後、富山県内の一般企業総務部門へ転籍。給与計算・社保資格得喪・労務相談などに対応している。